不動産賃貸契約書を解説 |
不動産賃貸契約書とは |
不動産賃貸契約書とは、不動産を貸したい人と借りたい人が決まったときに交わす契約書です。口約束の取引も有効とされますが、それでは証拠能力がなくトラブルの原因となることから、書面にして契約を取り交わすのが一般的です。
37条書面とは
宅地建物取引業法37条規定の事項が記載された書面(現実的には契約書)を、宅地建物取引業法では37条書面と呼びます。取引主任者(専任である必要なし)の記名押印が必要です。
賃貸契約書の種類
○住宅賃貸契約書・定期住宅賃貸借契約書・事業用賃貸契約書(事務所・店舗)・定期建物賃貸借契約書(事業用)・事業用定期借地権設定合意書(土地)・・等の契約書があります。
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不動産賃貸契約書の内容(表示項目) |
一般的な契約書の共通項目について解説します。 |
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目的物件の表示 |
物件の所在・建物構造・種類・築年数・間取り・床面積・付属施設の有無 |
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契約期間・賃貸条件 |
貸主・借主が合意した契約期間や賃料・管理費・敷金・礼金・保証金・権利金等の金額、賃料の支払い時期や支払い方法。税込み・税別も記載。 |
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入居者名・連絡先 |
入居者および緊急連絡先/自宅・会社の電話番号や所在地等 |
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貸主・管理業者の詳細 |
貸主の住所・氏名・管理会社の商号・所在地・担当者名・他 |
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貸主・借主の署名押印欄 |
契約条件に合意した事を証するための署名・押印です。 |
不動産売買契約書の内容(表示項目) |
契約期間 |
賃貸契約の期間と更新について |
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賃料 |
賃料を支払うことの定めや料金改定に関すること |
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管理費・共益費 |
管理費・共益費の支払いに関すること・料金改定に関すること・管理費等を誰が負担するかの定め |
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敷金 |
敷金に関するルール・償却や退去時の清算について |
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禁止又は制限される行為 |
賃貸物件内における禁止行為。又貸しの禁止や増改築の禁止・危険物の持ち込み禁止・迷惑行為の禁止・ペット禁止等。 |
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賃借人の管理義務 |
借主は善良なる管理者の注意をもって使用する義務があることについて。管理規約・使用細則等について。 |
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契約期間中の修繕 |
修繕に関する定め |
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契約解除について |
契約の解除に関する定めです。契約違反による契約解除のルール。解約手続きの方法等について定めます。 |
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明渡し及び明渡し時の修繕 |
契約解除・解約による物件の明け渡しに関すること。鍵の返却や明渡しの際に原状回復すること等。 |
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立入り |
貸主が物件内に立ち入ることができるケース |
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通知義務 |
貸主や借主の通知義務について。賃料の支払い先の変更や連絡先の変更にともなう通知・・等 |
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連帯保証人 |
連帯保証人は借主と連帯して、本契約から生じる借主の債務を負担するものとする定め。 |
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管轄裁判所について |
万一、紛争となった場合の管轄裁判所についての定めです。通常は対象物件が所在する地域の裁判所で行うと定めます。 |
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その他の特約 |
契約書に定めた各条項の例外規定や、契約条項に定めのない件を特約条項として定めます。契約に関する予め想定できる問題点について、責任の所在・範囲や対処方法なども定めます。 |